本シェアーズ
400字読書エッセイ。
2018年6月28日木曜日
「平穏死」のすすめ
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治せる医師になりたい。 その思いで先端医療の血管外科に入り、命に係わるほどのオペを重ねて名医と呼ばれるようになった。病院の副院長を退いた後は世田谷の介護施設の配置医となるが、そこで見たのは延命ありきの医療と介護の悲劇だった。これは、一人の医師の自問と改革の記録。 「私は七...
2017年7月16日日曜日
蘇る変態
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よくここまで自分の内面(エロ好き)をさらけ出せるな!というのが第一印象。本のタイトルも『蘇る変態』。こんなタイトルをつけられる勇気にある意味敬意を感じる。 そういう内容だけではもちろんなくて、星野さんの仕事への想いや孤独感、音楽業界への考えなどにも触れられる。 そしてくも膜下出血...
2017年2月15日水曜日
112日間のママ
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最愛の妻を悪性乳がんで亡くしたニュースキャスターの手記。転移を告知するか、仕事を辞めるか、緩和ケアにするか、延命しないか。治療を支える夫として決断に悩む清水健さんの切実な言葉に引き込まれます。 今このタイミングで妻とシェアできてよかったと思う。第二子が生まれたばかりの僕...
2017年2月4日土曜日
112日間のママ
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奈緒さんの強さに驚いた。妊娠初期に乳癌とわかり、どれほどショックだっただろう。出産を強く望み、周りを思い弱音を吐かず、ずっと笑顔で過ごされた。 そして本当はどれだけ苦しく心残りだっただろう。112日間のママ。私の息子も現在3カ月。これからの成長をご主人と見ていきたかった...
2017年1月30日月曜日
時をかけるゆとり
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読みながら何度も吹き出してしまい、夫に不審がられた。 失礼ながら、ひとつひとつのエピソードは本当にくだらない。けれどそんな出来事に対する朝井リョウ氏の観察眼やフレーズが冴えまくっていて、つい笑ってしまう。 特に驚きを表現するときや彼自身につっこむときの表現が最高...
2016年1月9日土曜日
世界が変わるとき、変えるのは僕らの世代でありたい。
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家庭教師で中学生の男の子を教え た話。 「じゃあ 数学の証明問題やろうか 」 「…先生、なんか眠いです。まだ 冬休みモードが抜けないみたいで す。やる気が出ません。すいませ ん!」 「よし、朗読だ!英語の教科書は ?」 「え、英語ですか。じゃ、じゃあ 、やっぱり証明やります」 ...
2015年12月25日金曜日
塔の上のラプンツェル
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主題歌 "I see the light" が名場面すぎて、二人が手を取りあってデュエットした瞬間はぞわっとした。男と女に確信が満ちる。物語に必然が宿る。美しい音楽と映像。パーフェクトだ。 「私も渡す物があるの。もっと早く返さなきゃいけなかったけど、...
2015年12月18日金曜日
北風と太陽
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皆大好きイソップ寓話『北風と太陽』。私も証券会社に入ったばかりの頃、営業の心得として上司から聞かされた。 北風と太陽が言い争いを始めた。どちらも強いのは自分の方だと譲らない。 じゃあ勝負しよう。男のマントを引き剥がした方が勝ちね、と北風。でも全然上手くいかない。 ...
2015年12月16日水曜日
マッチ売りの少女
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もしも少女が「マッチを買って下さい」ではなく「誰か助けてください」とお願いしていたら、寒空の下で死ぬことはなかったのではないだろうか。 そんな鋭い指摘を『マッチ売りの少女を殺したのは誰か』という坂爪圭吾さんの記事で見かけ、原作を丁寧に翻訳した絵本を探して読みたくなった。...
2015年12月10日木曜日
「平穏死」のすすめ
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介護資格を取りに通っていた頃。ある日の講義の合間、特養で働くベテラン女性講師に「今日読み終わったとこなの。おすすめだよ」と手渡された本が『平穏死のすすめ』でした。 著者の石飛さんは、長年続けた血管外科医を引退して、世田谷にある特養芦花ホームの常勤配置医として働き始めた。...
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